Movie Review ll
秋の童話 オータム・イン・マイ・ハート
最終章5
チェ・ウンソの愛
最終章5
チェ・ウンソの愛
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05 /01/ 2003
◇この大ヒットドラマの主演を演じた、ソン・スンホン、ソン・ヘギョは、一躍大スターとなり、ドラマ終了後、CM依頼が殺到している、という記事を読みました。そして、二人共演でという依頼もかなりあったとのことです。古くて申し訳ありませんが、まるで百恵&友和のゴールデン・コンビ、みたいですね。でも、ほとんどの百恵ちゃんのドラマは残念ながらリアルタイムでは見てないのです。 再放送を食い入るように見ましたが百恵ちゃんしか見てなかったです。でもさすがにこの歳になると、ちゃんと男の人にちゃんと目が行きますね。
ヘギョちゃん演じるウンソを語るには忘れてはならない親子の絆が絡みます。血のつながりと、長い年月ともに暮らし、愛情をかけてくれた育ての親との絆。重すぎる運命を背負ったこのドラマのヒロイン、チェ・ウンソの愛について。
チェ・ウンソの愛
天真爛漫で素直でかわいいウンソ。家族に愛され、学校でも人気者で、とってもいい子で…。
そんなウンソに降りかかる、突然の悲劇。実は家族とは血のつながりはなく、間違えられて、ユン家で育てられた事が発覚してしまう…。
健気に全てを受け止めて、実母のスニムと暮らす事を選んで実母を支え、粗暴な実兄の暴力にも耐えて、不平を洩らさないでいます。
少女時代を見てみると、ウンソに対して、シネは育ての親スニムの苦労はわかっているのだけど、ウンソの家が羨ましくて仕方がなく、いつもウンソにいじわるをしていました。スニムさんも「自分は親らしいことはしてあげられない」といつも悔いているようなのが、あまり好きではありません。親の愛情はお金の有無ではないと思います。シネちゃんもそう思ってたんじゃないかな。苦労をしてもお母さんの愛情を感じて育っていたら、家族が入れ替わった時、またその後にも、「ウンソは私の幸せに溢れた家族を14年間も奪った」なんて思わなかったかもしれない。入れ替わらない方が良かったのか、それとも入れ替わる方が良かったのか、そんな事は簡単にはわかりませんが、親の愛情を計られるなんてことは辛いですね。また自分で計ってしまって自己嫌悪しているスニムさんはとっても気の毒です。でもスニムさんの気持ちもやっぱ、わかるかなぁ、人並みの事は子供にしてやりたいと思う気持ちはよくわかるし…。と思いはグルグルと回るのですが、肝心のウンソは、あまりそういうことには触れず、今ある現状を素直すぎるくらい素直に受け止め続け、何一つ不平を洩らさない、それぞれの親の愛情を計らなかった、それはウンソだけです。奇跡のようにいい子です。ホント。
病院に二人の母がお見舞いにきたとき、「お母さんと呼ぶと二人同時に振り向いてくれる、私には二人もお母さんがいて幸せ、とっても贅沢だよね」と言っています。こんな娘がいたら愛しくてたまらないでしょうね。
兄としてのジュンソ、兄ではなく男性としてのジュンソ、どちらとして求めればいいのか、混乱しているウンソはほんといじらしくて、可哀相なんです。時には自分さえいなくなれば、みんなが幸せになれるんだ、自分さえ気持ちを隠し通せば、いいんだ、と思い込んでしまいます。行きつ戻りつするのはウンソもジュンソも同じ、その様子に釘付けになってしまいます。
最初に出てくる少女と少年時代のジュンソとウンソ、あの頃のままでいられたら、
よかったんだろうなと思います。仲が良すぎるくらいの兄と妹。回想シーンでも頻繁に出てきます。
「ジュンソ、そなたを許す」
「ウンソ、そなたを許す」
いつもふざけながらも、こうやって仲直りしてきた二人の言葉が、こんなに重みのある言葉だったなんて。最後の最後で、この台詞が響き渡り、思い出すたびに涙ぐんでしまいます。
二人の悲しい運命、何も知らない幼い子供の頃、引き寄せてしまった運命、または定められた運命だったのか?
最後の最後、ラストシーン、ジュンソが迎えたその運命について思わずにはいられません。どうして二人にこんな愛の運命が与えられたのか?両家の親族、テソク、ユミは何を思うのだろう?と終わったあと、いつまでもいつまでも余韻が残ります。
END.