Seeking after truth ll
ゴッドファーザー
◇THE GODFATHER 1972年 アメリカ
監督 フランシス・F・コッポラ
出演 マーロン・ブランド アル・パチーノ ダイアン・キートン
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アメリカで権力と富を築いたイタリア系マフィアのコルリオーネ・ファミリー。
ある日、ドンのビトーが敵対するファミリーから狙撃される。
一命を取り留めたドンに留めを刺すべく現れた刺客から
機転をきかせてドンを守った三男マイケル。彼は恋人に、
ファミリーを継がないと告げていたが、マイケルを軸に事態は回り始めた。
後に続く2作品を含め、
コルリオーネ・ファミリーのドンとなる男達の運命を目撃しよう!
家系図、ファミリー・コネクション(Part1, part2)を作ってみました。
あまりにも有名な映画で、誰もを雄弁にしてしまう素晴らしい作品。
私はこの映画を愛し抜いて未だにこの映画を超えるマフィアものには出会っていません。
巨匠コッポラ、パチーノらがまだ若手だった頃、マリオ・プーゾの原作を映画化に取り組みはじめても、このような素晴らしい出来栄えを製作側は予想できなかったそうです。
1940年代、富と権力を持つコルリオーネ・ファミリー。
映画の冒頭部分、葬儀屋のボナセーラの願いを聞くシーンで、私はビトーの男気に惚れました。しわがれ声で静かに語るのが渋すぎ…。
シシリアの伝統として花嫁の父は結婚式に受けた来賓の頼み事を断ってはいけないというものがあるそうです。
シシリア人の歴史は過酷そのもので、それが今(この時代)もシシリア出身のドンに裏打ちされていることを示す重要なシーン。それから怒涛のように、映画史に残るまたファンの心を掴んで離さないシーンの連続が始まります。
ビトーが狙撃されるシーンは有名。「アナライズ・ミー」でもデ・ニーロさんがフレドの真似してましたね。
二代目ドンのマイケルとしてのパチーノの素晴らしさも語り尽くされていますね。
レストランでの三者会談でのシーンを筆頭に、パチーノの今後を決定付けるかのよう。
シシリア人として過酷な少年時代を送ったビトーに対して、マイケルはアメリカへの愛国心故に軍隊に入ったほどの、アメリカン・カレッジボーイ。
しかしさすがにシシリアの血を引く息子ではあるのだけど。そんなマイケルが父を守りたい一心で飛び込んだ裏社会。
ビトーは愛あるドンでよい時代に生きたけど、マイケルの時代は違うのです。
復讐、策略による暗殺シーンの数々は息をもつかせぬ華麗さ。そして洗礼式と同時に進行される大量虐殺は圧巻。
洗礼式でのマイケルの宣誓する姿は父が持っていたものとは違う質の、強い意志を示していてそれは氷よりも冷たくて強固。
重要かつ、最高のシーンとなって芸術的。
この映画でマーロン・ブランドはアカデミー主演男優賞に輝くものの、受賞を拒否しました。授賞式には代理人のアメリカン・インディアンの女性を立たせ、アメリカへの抗議文を読ませました。
続く。
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